星の印〜陰陽師其の弍〜
「あら、麟、由来君もお帰り」
「二人とも、おかえりなさい」
二人が家に帰ると、麟の祖母の神楽千恵子と、お手伝いの松前紫が出迎えた。
千恵子は陰陽師の中でもかなりの術者で、六十にして現役。
紫は麟の両親が他界してから神楽家に来ている。
「うん、ただいま」
そう言うと、麟は家を見上げた。
神楽家はとても大きな日本屋敷。
しかし麟の母が家を半分改造し、洋と和が半分半分になっている。
ちなみに、麟の部屋は洋室だ。