浮気男と俺様男
「おー。すんげー悪趣味」
「二回も言わなくていいじゃない」
悪趣味ってよりは、
男運がないだけなんだと思うけどな
でも、あんなことがあったのに
やっぱり智哉と別れたいとは思えない
好きすぎて離れたくないよ
「…休憩とっくに終わってるよ?
教室戻らないの?転校初日なのに…」
さすがに初日でサボりはまずいんじゃ…
「だってだりーもん。
お前だけ戻れよ。じゃーな」
そう言って篤稀くんはまた目を閉じる
この人…やっぱりただのヤンキーだよ
「じゃあ、私は戻るね」
気分が乗らないから本当はここにいたいんだけど、
単位がとれなかったらいけないし
一先ず、教室に戻ろう
屋上を出る前に篤稀くんの方を
チラ見するが、篤稀くんはもう夢の中。
鼾してるし!寝るの早!