トライアングル2
高学年になった時には、兄貴と鈴は両思いで
付き合っていると言われていた。


2人共否定もしない。



「鈴、おはよ」


「おはよう!淳」



鈴も淳と呼ぶようになった。



「直、おはよ!」


「…はよ」



オレに笑いかけてくれる時は、いつも胸が
苦しくなっていた。



登校はオレも一緒だったのに…



オレと噂されることはなかった。
 


家では兄貴のベットで布団に隠れてキスして
いるのも知っていた。



「キャッ!?」


「鈴、可愛い」



何で鈴は兄貴ばっかり…



オレのことは意識もしてくれない…




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