LOVEPAIN④

「あの、成瀬さん、三咲さん、少し長くなるのですが、
聞いて下さい」


私は二人の顔を交互に見ると、
ストーカーに遭った全ての顛末を話した


始まりは、多分、買い物帰りに付けられている気配を感じ、
翌日に来た、そのメール


私しか知り得ない、肉を食べたと言う



私は自分の携帯電話に残るストーカーからのメールを順番に見せながら、
話して行く



先程襲われた事迄話し終えた頃には、
成瀬も三咲さんも真剣な表情でこちらを見ていた




「今日、鍵は閉めてたんだよな?」



「はい。多分……」



私と成瀬は、確かめるように玄関の方を見た


帰って来てすぐに、
しっかりとドアの鍵はかけた、と思う


その辺りは習慣化していて無意識で、
記憶には残っていない


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