俺様の片思い。
 結婚式まであと3日。











 そこで俺は、友人代表のスピーチをする


ことになっている。



 初めは余興でどじょうすくいでもやろう


かと思ってたけど、しおりからどうして


もってスピーチを頼まれてさ…
 






 だから、しおりが、どれだけいい女なの


かを紙にしたたることにしたんだ。






 俺、作文とか下手くそだからさ、仕事中


も仕事終わっても、ひたすらスピーチ作る


ことに専念したんだ。
 

 まぁ仕事中に専念してるのは、自分でも


どうかと思うけど。








 昨日も徹夜して何とかできあがったけ


ど、自分じゃよくわかんないから、他人の


意見を聞いて欲しくてね。





 しおりん家行って、しおりが会社から


帰ってくるまでお願いって、しおりママに


聞いてもらったんだ。



 徳光和夫をイメージして、声高らかに読


み上げてやった。


 そしたら、まさかのしおりママ号泣し


ちゃってさ。


 俺、作家の才能あるのかもしれねぇな。
 
 








 一つだけ誤算だったのは、しおりが会社


から帰ってきたことに、2人して気づかな


かったこと。






 気づいたら、2階のしおりの部屋の電気だ


けが灯っててさ。











 まさか、聞かれてないよね。

 
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