タカラモノ~桜色の片道切符~

暖かい光がベッドに差し込み、包まれる。眩しさと暖かさが私を覚醒へと導いた



「理央くん?」



「おはよ。気分は?」



ベッドの端に腰掛け、美桜の顔を覗き込む



「良くなった。昨日はごめんなさい」




言葉とは裏腹に声と表情にまだ力はない。




「朝食べたいものある?あまり食べていないみたいだけど」




病院では過労の他に貧血も指摘された




「ごめん。あんまり。元々朝食べないから」




「……軽めのもの持ってくるから、少しでも食べて」




立ち上がると理央はキッチンへと消えた。



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