秘密のプリンセス
 「じゃ、テキトーになんかデートに誘えばいいじゃねぇか。」
「適当!?そんなのできねぇだろっ!」
「あそ、じゃ、頑張れ。」
 葵はベッと舌を出して部屋を後にした。

「ぬぅ。」
 悩み過ぎでおかしな声まで出てくる。
 やっぱりこういうのは直接聞くべきか?
 でも、やっぱ、驚かせたいし。
 まぁ、ともかく外の出て考えるか。

 十分後

 俺はラフな格好で、寮の玄関まできた。
「あれ、奈々都?」
 こ、こ、この声は!
「ゆ、優日。」
 呼び止めたのは、男の格好をした優日だった。
 こうしてみるとかわいい系男子だな、ほんとに。
「どこに行くんだよ?」
 優日の秘密を知らない男たちがいたのでそれを配慮して、男口調である。
「い、いやぁ、ちょっとな。」
 動揺しまくりの噛みまくり。
 どこか疑わしそうに優日は俺を見て、
「そっか。気を付けてな。」
 それだけ言って、向こうへ行ってしまった。
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