アクセサリ!!
図書委員会
ガチャ
「ここだよ~。」
多賀は表情1つ変えずに図書室に入っていった。

「…。」
き、気まずい…!!
この重い空気を崩したのは、多賀くんだった。
「…結構、本ありますね~。」
「まぁ、図書室だからね。」

すると、多賀くんはまたフッと笑った。
「さ、さっきから…何がそんなに面白いの?」
コイツは静かに振り返った。
あれ…。体が固まって動かない…。鼓動が早くなってるのがわかる…。

多賀くんが一歩、私に近づいた。
なんか、ヤバイ予感!!!!

私が、固まった重い体を後ずさりさせる。

多賀くんが一瞬目元をひくつかせた。
「何で逃げるんです?」
「別に…に、逃げてない。」

多賀くんが一歩近づく…私が一歩後ずさる…。

トンッ

「あ…。」
や、ヤバイ!!後ろが本棚で下がれない…!!

「フッ…!!」
あ、まただ。多賀くんの右の口角が上がった。それだけなのに体が固まって動けない!!

多賀くんが最後の一歩とでも言うように、大きく近づいた。
どうしよう…。顔を直視できない…!!

「華村さん。僕と目を合わせてくれないんですか?」
多賀くんが私の顎をクイッと上げた。

多賀くんの顔は真下から見ると目がはっきり見えた。

黒目は少し色素が薄くて、吸い込まれそうになる…。
髪はサラサラで少し下を向いただけで前に流れてくる…。

って!!見とれてどうする、見とれて!!!!
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