恋のおわり。
「パーティーって言えばさ、実は奈緒に紹介したい人がいて奈緒誘ったんだ。実は」


「だから強引だったんだ。勝手に申し込んで」


「私の幼なじみ。覚えてない?あの時、私が奈緒に声掛けてって言った人、眼鏡掛けてた」


「長谷川さん?」


「そう。博士」


「はかせ?名前が博士?」


「違う。長谷川博。頭良かったから博士って呼んでたの」


「最近、本屋でばったり会って料理本を選んでもらったよ」


「いつ?」


「岡島君の誕生日前。三週間前くらい。料理本見てたら声掛けられて」


「ちょっと変わってるけどいい奴なんだ。紹介とか奈緒、嫌いだからさりげなくって思ってたんだよね」


長谷川さんを思い出す。
ちょっと変わってるけどいい人。
恋愛にならなかったけど友達になれたら面白そうな人。


「幼なじみって長谷川さん何歳なの?」


「同い年」


「嘘っ。30代半ばかと思ってた」


アハハ。と笑うさやか。


「確かに老けて見えるよね。あの髪型」


きっちり分けた七三分けを思い出した。











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