あたしこそが最愛最高の姫である
結局あの後。
直は全て先ほど起こったことを蓮に話し、紫苑と悠斗も戻って来た。
二人はあからさまにあたしが元に戻っていることにホッとしていて、蓮に色々話をしていている。
あたしはその間、ずっとあの女について考えていた。
あの女が嫌い。
自分と同じ姫と呼ばれるあの子がイヤ。
汚いって思ってしまう。
……本当、あたし性格悪すぎだな。
でも譲れないものは譲れない。
どうすればあたしが唯一になれる?
あの女を消せばいい。
簡単な事なんだけど、どうもうまく行きそうなやり方が分からない。
それにあの子のバックには暴走族がいる。
……あ。
そのバックをあたしのモノにしちゃえば?
あの子は必然的に姫ではなくなる。
あの暴走族をあたしが落とせば良いんじゃない。
あんな子に落ちるんならあたしでも……出来るはず。
少し自分でもぶっ飛んでいる考えだとは思うけど、まずは暴走族と接触することから始めてみよう。
あたしは新たに決心をした。
蓮たちはすっごい怒ると思うけど。
蓮たち以外の男になんて近づきたくすらないけど。