ワケあり地味子と全国No.1暴走族?!Ⅰ


綺羅と翔が喧嘩しているのだ。


内容?それは、


「理沙は僕のバイクに乗るの!!」


「綺羅、運転危ない。」

そ、私を誰が乗せるかって喧嘩。


「理沙。」


不意に呼ばれる。


「ん?」


私は声の主に顔を向けて返事をした。


「なに?紗那。」


「あいつら五月蠅いからな。俺のバイクに乗れ。」


え?紗那のバイクに?


「紗那のに?」


「イヤか?」


いや、別にイヤじゃないけどさ。


「運転あらそうだなって。」



「この中では一番の安全運転だぞ?」


え?嘘。


「じゃ、じゃあお願いね。」


「ああ。」


私にヘルメットを渡しバイクにまたがる紗那。


私はヒラッと後ろにまたがった。


「流石桜神。乗り慣れてるな。」


「まぁね。速く行こう。」


「だな。腰に捕まっとけよ?」


「はいはい。」


腰に手を回した瞬間、



ブォン


と、音を立ててバイクがもの凄いスピードで走り出した。


これのどこが安全運転なんだ!


私はもっととばすけど!


白バイに追いかけ回されんぞ!!






< 102 / 207 >

この作品をシェア

pagetop