ダウトゲーム【更新中】
「でもそれなら、空き教室に引きずり込むとこまでで十分だったでしょ!!」


どうせ中に入ってしまえば何をしてるかなんてわからないのだから、態々こんな卑猥な行為しなくたって十分である。

って、卑猥って…!

さっきまでの感触や状況が鮮明に蘇る。



「念のためにね、説得力は強い方がいい」



そう言って、

先程唇を這わせた首筋にそっと手を伸ばす。



「キスマーク。

そんなに強く付けてないから、明日明後日には消えてるよ」


「……やっぱりキスマークなんすね。」



そんなものつけられたことないけれども

まあ大方予想はついてたよ。



「それに位置もそんなに目立つ場所じゃないし。

その長い髪があれば、”油断さえしなければ”隠れるんじゃない?」



”油断さえしなければ”



そうわざとらしく強調して、

教室を軽やかに去って行ってしまった。






「く、く・や・し・いぃぃぃぃ!!!!!」





本日のディナーが本格四川麻婆豆腐に決定された瞬間だった。




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