別れたオトコと会う時は
再会

曇り空

『雨、降りませんように。』


今にも降り出しそうな空を見ながら、わたしは呟いた。


結婚式当日、わたしは式場の2階のロビーから窓の外を見ていた。



少し早めに来たからか、まだ受付の準備は出来ていなかった。


『マサヤさんと子供達、雨に降られなきゃいいけど…。』


此処まで車で送ってくれた家族のことをふと思い出す。


わたしが結婚式に出席している間、マサヤさんは子供達を連れて動物園に行くと言っていた。


日曜日の混雑を心配するわたしに、


「家でじっとしてるよりいい。」


マサヤさんは笑ってそう言った。



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