別れたオトコと会う時は
別れの思い出

1度目の別れ

アイツ(杉田くん)とは、十年前の冬に2度目の別れをした。


それから、会っていない。

愛されていた。


とても、愛されていた。


でも『愛される』ことに対して、わたしは慣れていなかった。


怒ったり。


泣いたり…。


アイツはいつもそんなわたしを見守ってくれていた。


ずいぶん振り回したと思う。


『一人になりたい』わたしはいつもそう思っていた。


一きっと、一人の方が、楽だ…一。



そう、わたしは思っていた。


そしてわたしは、そんな風に思う自分が嫌いだった。


アイツと一緒にいるわたしが、とても、嫌いだった一。
< 34 / 200 >

この作品をシェア

pagetop