別れたオトコと会う時は

男と女

『ハナ?』


カナコの覗き込む視線に気付き、わたしは我に返ってコホンと一つ咳ばらいした。


『ハナ…ニヤニヤして。またどうせ愛しいマサヤさんのことでも考えてたんでしょ?』


…バレてる。


『ハナとマサヤさん夫婦が相変わらず仲良しなのはわかった。』


ごちそうさま、とカナコは言うと、わたしに腕を絡めて聞いてきた。


『で?「別人」ってどういう意味?』


一もしアイツと結婚していたら?一


カナコから質問されていたことをわたしは思い出して、ゆっくり答えた。




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