『冴えない夜も二人で…』

「…でもさぁーホント会社って不思議なところだよねぇー

仕事も出来ない、部下の信頼も全くない人が平気で出世してしまうんだからさぁー

上役にゴマ摺ってる時間があったら仕事しろよ!

うちの会社…大丈夫なのかな?」

総勢6名の休日を奪った挙句、会社の信用も著しく落とした張本人はしっかりと休みを取る厚顔さ、思い出しても腹が立つ

「…でも先輩ミーティングの時、超カッコ良かったですよー」

ニヤニヤと思い出し笑いをしながら私にそう言ってくる後輩

「…あぁーその事なら私もやり過ぎたっていうか…思い出したくもないから、その話はなしでお願いします。」ペコリと頭を下げて苦笑する

『ダブルブッキング』が発覚したミーティングの席で事もあろうに、今回のミスを私に押し付けた課長

「いつも先方と連絡を取っていたのは君だから今回もそうだったんじゃなかったけ?」と白々しい程の演技を付けて責任逃れをしてきたから

「いえ…俺に任せて言う通りに動いてりゃイイ!と課長から言われましたので今回はタッチしておりません」それでもしらを切る課長に呆れてしまい

「課長が今回の件で社員4名の休日出勤を上にどの様に報告されるのか分かりませんが…

部長もしくは支社長に報告を求められた場合は課長との会話は全てレコーダーに録音してありますから…

そちらを提出させて頂きます。」

笑顔でそう言い放ってやった私

唖然とする課長…

笑いを噛み殺すその他の社員の顔が見えて私はとても居心地の悪い思いをしたのだった…


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