blue moon
「最初はちょっとビビったけど
いつもの青夜だから平気だよ」

思ったとおりの素直な感想を伝えてみた。

「ホンマ?ありがとう」

人の命をうばったとは
思えない無邪気な笑顔。
アタシはホッとして
体のチカラを抜いた。

「何時間
喋ったんだろうね?」

運転する青夜の横顔を
みた。

「オレの事、嫌いになった?」

アタシの質問には答えずきいてきた。

「嫌いになってないよ」

「じゃあ、また電話してもいい?」

「いいよ」

「また遊んでくれる?」

「うん」

二歳下なのに
大人びた青夜が
この時だけは
やっぱり年下だなと
感じた。
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