奏龍~彼等の守るもの~

「澪、そしたら家は近いのか?」

『……うん…一人暮らし……』

「そうか。じゃあ、今日はもう帰れ。」

『………』

帰りたくはない。今はまだ11時頃だろう。帰ったら一人になってしまう
夜という闇の中に。

「何だ?帰りたくねぇのか?」

『……コクン……』

私は頷いた。

「じゃあ、しょうがねぇーな。
  よし!行くぞ。」

ん?何処に?
って思っているうちに
肩に担がれた

『!!ちょっ…おろして……』

「うっせぇ。俺んち行くぞ。」

はぁぁ!いやいや、嘘でしょ。

< 17 / 24 >

この作品をシェア

pagetop