愛してもいいですか
「それにね、私はそれ以上に嬉しい」
「え?」
「会社のために必死に頭を下げてくれる、優秀な秘書で誇らしいわ」
ひとりでどうにかしようと頑張って、私のことで悔しさを感じてくれて、そんな顔まで見せて。
そんな日向が、秘書でよかった。
嬉しいって、思うよ。
「架代さん……」
「ほら、わかったらシャキッとしなさい!」
「はい……シャキッとするために、チューしてもいいですか」
「いいわけないでしょ」
って、またそういう軽々しいことを言う!
冗談を言う余裕が出来たのならそれはいいことなんだろう。けれどキスするわけもなく、私は掴んでいたその両頬を両手でパンッと軽く叩くように挟む。
「私たちもデザイン部行って手伝うわよ!」
「……はい!」
そして日向から手を離すと、デザイン部のフロアへ向かうべくエレベーターへ向かい歩き出す。それに続くように頷く日向には、いつもと同じ明るさが見えた。