至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~Ⅰ
日本の経済を気にする暴走族がどこにいる?


むしろ、まったく必要ない気がする。


よその族の動きや、警察の動きの方が気になるんじゃないの?



本当にここが族の棲家なのか疑い始めたところへ、朝食が運ばれてきた。


トレーに乗っているのはフレンチトーストにべーコンエッグにスープにサラダにヨーグルト。


朝からあたしの胃袋には多すぎる量だ。



「お手伝いの南条さん」


紹介された品のよさそうな女性は、礼儀ただしくお辞儀をした。


「森嶋優月といいます……」


あたしも丁寧に返すと、ニコッと笑ってキッチンへ消えていく。


あれこれ聞かれると思って色々回答を用意していたのに、完全に空振りで気が抜けてしまった。
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