Candy House
美桜の家に到着すると、先ほどまで『怪談ライブ』を行っていた部屋に気絶した3人を寝かせた。

星野は3人の顔をうちわであおいだ。

麻子は3人の額に濡れたタオルを置いた。

「もしかしたら一晩は気を失うかも知れないわ」

美桜はやれやれと言うように息を吐いた。

「麻子ちゃん、明日…」

話しかけてきた星野に、
「わかってるわよ。

明日、富山のおばあさんのところへ謝りに行ってくるわ」

麻子は答えた。


同じ頃、『富山薬局」では。

「さっきの呼びだし電話と言い、これと言い、今日はなんて日だッ!」

おばあさんは怒りながら、ドアに貼られていた「忌中」の札をはがした。

 * * *
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