Candy House
「えーっと、そうですねー…」

あたしは祖母にたたきこまれたそうめんのパターンを頭の中で数えた。

「10パターンくらい、ですかね」

そう答えたあたしに、
「えっ、10あるの!?」

上野さんが驚いたと言うように聞き返した。

「俺、後10日はそうめんでいいわ!」

上野さんは嬉しそうに言った。

「俺も賛成!

そうめん10変化食べたい!」

安部さんも嬉しそうに上野さんの意見に賛同した。

2人には言わないけど、10日間のメニューを考えなくて済んだ。

心の中でガッツポーズをしたあたしに、
「あっ、そうだ」

安部さんが思い出したと言うように言った。
< 307 / 370 >

この作品をシェア

pagetop