too cute(可愛すぎる)
『夕御飯には早いしちょっと歩くか』


本宮の提案でブラブラと歩き雑貨店に入り
手のひらサイズの可愛いネコの置物を見つけた。


手に取り眺めていたら


「欲しいのか?」


斜め後ろから本宮が声をかけてきた。


「可愛いよね。玄関に飾ろうか?」


「買ってやるよ」


「いいよ。自分で買うから」


「可愛くない」


低い声でバッサリ言う本宮に


「可愛いじゃない」


ネコの置物を近付け見せる。


「美紗が。
こう言う時はありがとうって言って甘えれば可愛いのに」


「悪かったわね、可愛くなくて」


「でも、それが美紗だな。だったらこれ美紗が買って、こっちは俺が買うから」


本宮が手にしたのは鈴の色が青色の私のと色違いのネコの置物。


「一匹だけじゃかわいそうだろ」


可愛い事言う本宮。


「そうだね」


レジに赤色と青色の鈴を付けた二匹を持っていった。


お店を出て私から手を繋ぐ。


「おっ、積極的」


本宮がオドケテ繋いだ手をあげた。


「本宮が迷子にならないようにね」


フフフと笑い私の手の甲にチュッとキスしてきた。
ビックリして本宮を見る。


「街中で何してるのよっ」


「誰も見てないし。美紗、慌てすぎ。
…そこが可愛いんだけど」


耳元で言ってくるから恥ずかしくなる。









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