too cute(可愛すぎる)
私もお風呂から上がり冷蔵庫からビールを取り出す。


ソファーの前に座ってた本宮の隣に座った。


「髪がないから首すじがスースーする」


ブランケットを肩にまわしてくるまる。


「俺も」


ブランケットの端を取り私の隣にピッタリとくっつく。


「寄りすぎ」


「照れてんの?」


「照れてないし」


私の腰に腕をまわしてきた。


「くすぐったい。ビール飲みづらい」


「文句多いなー」


腕を外してビールを飲む本宮の横顔を見て


「髪型、評判いいんだ。課長にまで似合ってるって言われたんだ」


課長から言われた言葉を言った。


「俺の腕がいいから」


「はい。はい。そーですね」


自慢気に言う本宮に可笑しくて棒読みで返す。


「全然、気持ちがこもってない」


「吉田君がね、失恋したから髪切ったんですかって。失恋して髪切るって考えるの可愛いよね」


「美紗は失恋して髪切るタイプじゃないだろ。吉田君もわかってないな」


「私にオトメゴコロがないって言いたいの?」


「メソメソするタイプじゃないだろ。失恋してもアッケラカンってしてそう」


私をそんな風に見てたの?
なんとなく気持ちがへこむ。


「わかってないのは本宮の方だよ。私だって落ち込むし引きずるし‥」

「わかった。わかった」


話をさえぎりまた私の腰に腕をまわしてきた。
そして自分の方に近づけた。




「美紗が失恋して髪切る事ないから安心しろ。美紗が俺を振らない限り美紗と離れる事はないから」


そして頬にチュッとキスした。


「…くすぐったい」


「少しは我慢しろ」




くすぐったい…心が。
本宮の言葉に嬉しくて頭を本宮の肩に傾けた。










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