杉浦くんの手と私の手。
そっかぁ。


それもそうだよね。


彼女に優しくない彼氏とかやだもん。


………え?


私はガタッと席を立って、あやちゃんとなっちゃんを見比べながら言った。


「か、かのじょ??え!?誰が!?」


なっちゃんは面白そうにあやちゃんを指差して言った。


「だから私があやの彼女で」


あやちゃんもニコニコっと笑ってなっちゃんを指差して言った。


「俺が奈々美の彼氏!」


………はぁえええええ!?


え、え、どゆこと!?


私がポカーンとほうけていると、あやちゃんはなっちゃんの肩をつかんで廊下に出ながら言った。


「そんじゃあ、お前ら。俺は奈々美と遊んでくるからちゃんと反省文書けよ」


そしてそのまま消えて行った。


残された私と杉浦くんはしばらくフリーズする。


そして我に返った私は、杉浦くんを見る。


すると今だ状況が理解できてないのかあやちゃんたちが出て行ったドアを眺めている。
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