杉浦くんの手と私の手。
私は目を細めて言った。


「それにしてもあやちゃんもなっちゃんも危機感なさすぎ。付き合ってることサラッと言っちゃうんだ」


杉浦くんは強く首を縦にふって言った。


「本当だよな!マジでもっと危機感持ってくんねーと!」


私は杉浦くんに小指を出した。


杉浦くんは首をかしげて私の小指を見つめている。


私はくしゃっと笑って言った。


「指切り。なっちゃんとあやちゃんの秘密は私たちが守ろうね」


杉浦くんは目を大きく見開いた。


そして眉を下げて笑いながら私の小指を自分の小指とからめながら言った。


「キヨには敵わないな。ほら、約束!」


お互いにお互いの指をギュッとして、笑った。
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