君に咲く花火
また、歌が私に教える。

『あなたのことばかり考えている あなたはきっと 違う毎日を過ごしているのに
 ひとり 立ち止っているみたい 動きたいのに 足は動かない』


ベッドに座ると、しばらくぼんやりと時間を過ごした。

廊下から響く、ドアの開いて閉まる音。
外国人の話し声。

どれくらいそうしていただろう。

「よし」

気合を入れて立ち上がる。

シャワーを浴びて気分を一新すると、いくらか気持ちが前向きに変わってきた。

考えていても仕方ない。

時間がないなら、その分ソムチャイに会おう。

そして思い出をつくろう。

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