失恋の味はチョコレート
「あん?」

先生もその子を睨む。


その女の子は…


黒髪のツインテールを
赤と青のゴムで結んだ
森野だった。


「あたしは、広瀬くんが
放課後誰よりも一生懸命
やってるって知ってます!
もちろん体育の授業も。
どうして広瀬くんに
そんなこと言えるんですか!?」



「森野…」


彼女の名前を呟く俺。


「ちっ」


と舌打ちをして準備体操に戻った。


まだ森野は、先生を睨む。


俺のために森野が意見してくれたことが
嬉しかった。


準備体操をしている森野を
ずっと見ていた。
< 64 / 95 >

この作品をシェア

pagetop