かけがえのないもの
届かないほど遠く
退院を迎え、何週間かいた病院に別れを告げる
隣にはお兄ちゃんがいて、お母さんもお父さんも笑ってくれていた

両親には少し栄養不足だと言ったらしく、腕の傷はバレていない
感謝しながら車に乗ればズクンと音がしそうな痛みが走って



晋弥兄ちゃんの煙草を吸いながら外を見て、憂いを帯びた瞳が好き
全て愛してるの


笑ってご飯を食べて、お風呂に入れば何故か膨らむ体の熱が
ゾクリ、ゾクリ理央を蝕んでいくのがわかる



──抱いて、欲しい





理央は晋弥の部屋に入って行く、ゆっくりと寝ている布団に入って行けば自分の上着のボタンを取り
晋弥の体を揺らした



「理央、なにしてんだ?」












「晋弥兄ちゃん、抱いて」




続く
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