その一瞬さえも、惜しくて。

「そんなことないって。
別に何とも無いんだしさ。」


「何もなくて噂流れねぇだろ。
お前、アドレス聞けんじゃねぇか、そんな仲良いならさぁ。」



また聞いてよ頼むって、
和真が必死に頼むから
手に持つ、いちごみるくの紙パックが潰されそうだ。



「鳴瀬は絶対に連絡しないよ。
興味本位ならそう言うのやめろってば。」


「じゃ、じゃあ!ここに呼べよ!
一緒にお昼食おうぜ三人で。」


そう言えば…。
鳴瀬はお昼どこで過ごしているんだろう。

教室?体育教官室だったらこの時間は
さすがに他にも先生がいるはずだし。


鳴瀬ひかりは寂しくないのかな、
ひとりで。





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