完璧上司は激甘主義!?
「ない!!それだけは百パーセントないから!!」

「え~?そうなの?」

「お似合いだと思うんだけど……」

残念がるふたりに、きっぱりと言い放つ。

「本当にあり得ないから!……斗真とだけは絶対に!!」

するとふたりは身体を戻し、諦めたよう様子。
そんなふたりを目の前にしながらも、斗真に返事を返そうとスマホを手にしたものの、どうしても頭をよぎってしまうのは、昨夜のことばかりだった。



*  *  *


「……麻帆?」

放心状態の私に、躊躇いがちに声を掛けてきたのは未希だった。

「未希……」

私と斗真の姿をはっきりと捉えた未希は、驚いた表情を見せたまま駆け寄ってきた。

「ちょっとどうしたの!?なにかあった!?」

すぐさま駆け寄ると、心配そうに私を見つめる未希に今が現実なのだと実感させられる。
さっきまではまるで夢の世界にいるようだった。
だって信じられなかったし。まさか南課長と永井さんが一緒にいるとか。

でもこれではっきりした。
これは夢なんかじゃない。ふたりが食事していたのは間違いなく事実なんだ。

「やだ!斗真ってばこんなところで寝ないで!起きなさい!!」

地面に寝そべる斗真に、まるで母親かのように叱る未希。
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