完璧上司は激甘主義!?
篤人さんの沈んでいく視線を追いながら、どうして謝ってくるのか理解できなかった。
だって私は謝って欲しいなんて思っていなかったし、なにより嬉しかったから――。

「あの、謝らないで下さい」

そう言うと篤人さんの視線は私を捉える。
だけどその瞳は揺れていて、私の気持ちなんて分かっていない様子。

「私、嬉しかったんです。篤人さんが大高さんの前で言ってくれたこと。……すごく嬉しかった」

「麻帆……」

本当に嬉しかった。ヤキモチを妬いてくれたことも。

「だから謝らないで下さい。篤人さんは悪いことをしたどころか、嬉しいことをしてくれたんですから」

笑顔で伝えると篤人さんは目を大きく見開いた。
でもそれも一瞬で、なぜかその表情はまた曇っていく。

「あのさ、麻帆……今日のことで分かったと思うけど、俺は麻帆が思っているようなデキる男じゃないよ?」

「――え?」
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