【完】私なりの愛のカタチ。




…………圭ちゃんの肩は
小刻みに震えているようで。


窓枠に肘をつき、
頭を押さえて顔を伏せているように
後ろからは見えた。


………な、泣いてるの……?



「……け、圭ちゃん…?」


「………」


私が呼ぶと圭ちゃんはムクッと起き上がった。



そして、素早くハンカチを
後ろから手を伸ばし圭ちゃんに渡した。



「…ありがと。愛」



そう短くお礼を言って
私のハンカチを受け取ってくれた。




私って分かってくれたんだ……




“愛”だって分かってくれたんだ………







< 24 / 256 >

この作品をシェア

pagetop