Misaki-Forever

美咲は、真っ直ぐ前を向いたまま


「一斗の彼女、綺麗だね」


「えっ!?彼女って?」

「コンビニで一緒に居た人、あの人彼女でしょ?」


「あっ!佳奈先輩の事言ってんの?
あの人は先輩の彼女
あん時は先輩達に買い物頼まれてさ…」

「あ、そうだったの?」

“なんだー"

「気になった?俺、彼女居ないから」

「いや、別に気には…」

“めちゃくちゃ気になったけど"

「少しは気にしろ」

“えっ!?"

「なんてね」

一斗は爽やかに笑う。

“ふぅー…何?"


家の前まで送ってもらい

「一斗また明日ね」

美咲が手を振ると

「じゃあな」

と言って美咲の頭をぽんぽんとした。


一斗の帰る後ろ姿
そのシルエットを追い
まだ一緒に居たい衝動に駆られる。

“帰らないで!"

心の中で叫んでしまう。

“こんな事って…やっぱり好きになった?"



“私は……一斗が好き"



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