初恋はカフェ・ラテ色

両想いになれた日

なにか伝えようとしている洋輔さんを見て緊張が走る。

つながれた手がじっとりと汗ばんでくるようだ。なにも聞きたくない。ここから離れたい。そう思ったとき、洋輔さんは口を開いた。

「心春、まだ俺が好き?」

洋輔さんの手ばかりを見ていた私の心臓がドクンと大きく跳ねる。驚いて手を引こうとすると強い力が加わって離れない。

「小春? 離さないよ。黙って聞いてほしい」

洋輔さんはなにを言おうとしているの? まさか、恋人がいるから諦めてほしいって言われちゃうの?

泣きそうになりながら洋輔さんを見つめる。

心臓が壊れそうなほどバクバクしていた。

「……俺は心春が好きだよ。愛している」

頭の中に稲妻のような衝撃が走った。その場にしゃがみそうなくらに足が震えて、それが全身に広がる。


洋輔さんを唖然と見つめる目に涙が溜まってくる。瞬きをしたら、ポロポロと零れ落ちてしまいそうだ。

「洋輔……さん……」

声を出したら、涙が頬を伝わった。



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