初恋はカフェ・ラテ色
「だって、洋輔さんの浴衣姿見たいんだもん。きっと素敵ですよね!」
「はぁ~ 聞いてらんねえな」

太一の外国人のように両手を肩まで上げてお手上げのフリをした。

他のスタッフは優しく見守ってくれている。

「確かにオーナーの浴衣姿はいいかも。あ、ちょうど明日花火大会があるじゃない。どうぞ行ってきてください!」

と勧める奈々さん。

「今は進藤がいるし、洋輔がいなくてもカフェはまわるぞ。行ってこいよ」

援護射撃を撃ってくれるのは圭一さんだ。

「そう言うことだから、心春、浴衣デートしようか」
「はいっ!」

本当に幸せで怖いくらい。結婚が決まったカップルってこんな感じなのかな。

その日、洋輔さんの休憩の合間に浴衣を選びに出掛けた。
浴衣売り場を見つけると、子供のように駆けよる。あとから来た洋輔さんはそんな私を笑っている。

「男性物、けっこうあるね」
「心春が選んでいいよ」
「私が選んでいいの?」

夢にまで見た浴衣デート。それに着ていく浴衣を選んでいいなんて嬉しい。

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