一途な彼は俺様モンスター
「おっけ~あ、じゃあビールも買ってきて~」

「俺のもね~」


「…へいへい」


真由子さんと楓雅さんの言葉に、めんどくさそうに返事をする空翔さん。

私と空翔さんは公園を出て、近くのコンビニへ向かった。







「…涼しい~」


コンビニまでの道を歩いていると、夜風が体を包んだ…



昼間は暑いけど、

夜になると、涼しいんだな…


もう夏終わりなんだな~

早い…





「…もうすぐ学校だな」




歩きながら、空翔さんがポツリと言う。





「そうですね」


なんか憂うつだ。

できることなら、学校なんて行きたくない…






「…………ん?」

「え?」


急に表情を変えた空翔さんは、歩いている足をピタリと止めた。




な、に?


私も足を止めて、空翔さんを見る。






「…浅海……」

「…?はい?」

「…伏せろっ!」

「えっ…」








ドガーーーーンッッッツツツツ






!!!!




空翔さんがそう叫び、私に覆い被さって地面に崩れた…

その瞬間…地面が割れるような、ものすごい音がした。





なに…!?

何事!!?




空翔さんに覆い被されながら、目を凝らして見ると…




な、なにあれ…






さっきまで私たちが歩いていたコンクリートには、大きなヒビが入っている…



なんなの…

あんなこと…誰がしたの…?






「ケケケ…」







今の声なに…?





「やっぱり来やがったな…ま、予想通りってとこかな」

「…空翔さん?」
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