一途な彼は俺様モンスター
私の手首から流れる血を見て、心臓マッサージをしながら驚いている真由子さん。

でもすぐに…その顔つきは変わる。






「…浅海ちゃん…この子助かる?」


!


目に涙をたくさん溜めて、真由子さんは私を真っ直ぐに見つめた。







「…死なせないよ」


私はその場に腰をおろして、そう力強く言った。





「真由子さん!この子の口開けて!」

「了解!」


心臓マッサージを止め、男の子の頭を持ち上げて、手で口をこじ開ける真由子さん。

私はナイフで傷をつけた手首を、男の子の口に近づけて、口の中に血を流し込んだ…





「お願いっ、飲んで…」


男の子の口に血を含ませると、真由子さんはすぐに口を閉じさせ、男の子の体を起こして抱き締める。




お願い…

目を開けて…


手首を押させながら、祈るように男の子を見つめていると…






「………ママは?」



!


青ざめていた男の子の顔色は、一気に通常に戻り目を覚ました。




これが…

私の血の力…?




その瞬間、私の中で今まで感じたことのない感覚を覚えた…






「…や、った」


真由子さんの目からは涙が…








……あ。



その時、私の周りを取り巻いていた砂嵐が止み…

砂で見えなかった男の子の親や、囲んでいた野次馬たちが現れる。






「マサト…?」

「ママー!」


目を開けて真由子さんに抱かれている男の子に気づき、男の子のお母さんが泣きながら駆け寄った。





「もう大丈夫ですよ、お母さん…」

「ありがとうございます!本当ありがとうございましたっっっ」


男の子の抱き上げ、大粒の涙を流すお母さん。





「おーい!救急車が来たぞー」


救助隊の人の後ろから、救急隊員らしき人がタンカーを持って、こっちに走ってくるのが見えた。





「もう大丈夫だとは思いますが、念のため病院で診てもらってくださいね」
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