ブンベツ【完】



「ふざけんな…」


あなたが本当に大事な人のそばにいられるように。


「あんたじゃなきゃダメだって言ってんだろ…」


態勢は床に背をつける形になっててタイルに叩きつけられるシャワーの水を背に感じながらカイさんを受け入れた。

乱暴にキスの雨が降ってきていつもの様にわたしはカイさんの首に腕を回し瞼と唇をきつく結んだ。

ぶつけられる想いに殺されそうで、カイさんの顔は最後まで見れなかった。

「好き」と喉まで来てる想いを口にしない様に下唇を噛んで必死に耐えた。


行為の最中カイさんはずっと指を絡めて一度も離さなかった。



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