ピッキング・カルテット
当日を迎えた。

「大御所っつーくらいだから高いマンションに住んでんのかと思ったら」

桑田はくわえタバコでマンションを見あげた。

「フツーのマンションとはなあ」

瑛太は呆れたと言うように言った。

「愛人を連れ込むための部屋の間違いじゃないわよね?」

夏々子が宗助に確認の視線を向けた。

「東は独身だ。

どう言う訳か、僕もよくわからないけど」

宗助は息を吐くと、指先で黒ぶちの眼鏡をずりあげた。

黒のスーツ姿で、4人は今回のターゲットである東サダオの自宅マンションの前に立っていた。
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