呪い屋〜呪われし幽霊少女〜
白×黒

「え…?」

一瞬の異様な事態が全く理解できない俺。

「え、俺何してんだよ…
麗奈は?麗薇は?黒田は…?」

プーーとなる車。

喋り歩く人々。

チカチカと照らされた、大きな液晶画面の数々…

「いや、まさか…夢…とか…
いや…こんなとこで寝るわけない…」

ハッと気づけば、俺は横断歩道にいるようだ。

背中にはリュック。

そして、全く汚れのない洋服…

「過去に戻った…とか」

まさか、そんなわけはないと思いつつも、そんなことまで考えてしまう。

そして、初めて俺の周囲を見てみた。

歩行信号は青。

そして、俺の周りだけなぜか避けるように人々が行きかっていく…

「あ、独り言…」

奇妙に思ったのだろう。

すれ違った人々からの視線が、痛い。
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