誘惑~初めての男は彼氏の父~
 「それまでお友達のブログを見たりして、どんな感じで運営していくか参考にしてみなよ」


 「和仁さんのブログも、参考にします」


 「僕のはただ、画像をアップしているだけで。ろくに文章も載せてないしコメント欄も閉じてるよ」


 和仁さんは一応著名人の部類なので、ブログ運営会社公認の、一般人とは違ったセキュリティの厳しいブログらしい。


 いたずらや宣伝の書き込みが多いので、コメント欄も閉じていると。


 「ハッカーとかは大丈夫なんですか」


 「僕のブログ荒らしたところで、国家権力を脅かすことはできないからね」


 それからもブログの話などを二、三続けた後。


 「難しい話は、これくらいにして・・・」


 和仁さんは私の手首を掴んだ。


 「あと何時間、こうしていられるのかな」


 時計を見上げると、そろそろ日付も変わる頃。


 このまま眠りに落ちて、朝を迎えれば・・・次このように過ごせるのはいつになるのか分からない。
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