JOKER
「そうだよ、羽衣。羽衣にそんなこと、出来るわけないじゃん」


翼は殴られて痛々しい顔で、無理に笑って言う。


「出来るよ。自分の復讐のためなら、、、あたしは、何だって出来る」

「なんで、、、なんで、そんな嘘付くの?」


今にも、泣きそうな声で、、、翼は尋ねてくる。


「嘘じゃ、ない。あたしは翼みたいには、生きられない」


大事な人間を殺されて、、、


人の家族をめちゃくちゃにして、、、


そんなことをしたのに、のうのうと幸せそうに生きてる人間を、、、


、、、あたしは許すことなんて、出来ない。


「翼だけじゃない。空牙や蒼太みたいに、、、子供の頃の記憶だからって、あたしは過去に出来ない。酷い記憶なら、尚更」


別に、3人にわかってもらおうなんて思ってない。

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