JOKER
柊は、追われるのに慣れてる。


そんな柊のことを追いかけたところで、柊には近付けない。


「傷付けられるのは、あなたのプライドだけ。女に逃げられたなんて、良い笑いもんね?龍王の幹部なのに」


あたしは小バカにしたように、言う。


「食えねぇ、女」

「あたしは、簡単に股開く女じゃない」


自分の利益にもならない男と体を重ねるほど、あたしは暇じゃない。


「意外と、あたしはあなたのすぐ傍に居るかもね?」


あたしは、最後にそんな言葉を柊に残した。


そして、あの日から、、、


もう4日が、経とうとしていた。


不安は、あった。


柊が、あたしのことを探さないかも知れないと言う、不安は、、、

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