私の彼氏はおデブさん
「ありがとう、相沢さん」


「涼花……あんた本当に青ちゃんから告白されてないの?」


「……それは……」





肩から手をはなしながら質問してくる相沢さんに、私は言葉を濁す。






本当は昨日、正式に彼女になってって言われてるんだよね……。




でも、玉川君の事だからまた本気じゃないと思って断るつもりだった。



もう相沢さんに隠し事はよそう……。





「相沢さん。私本当は、昨日告白されたんだ……」


「そう。やっぱね。あんたさ、絶対私に気をつかっちゃうタイプだよね。絶対使わなくて良いから。てゆーか、寧ろその反対。お願いだから、青ちゃんと付き合ってあげて!この通り!」





どの通りなのか、相沢さんは突然ジャージのズボンのポケットから何かのチケットを一枚差し出してきた。




ピンク色の背景に白い文字で「お城クラブ♡割引券」と書かれている。






「相沢さん、これ何?」


「ラブホの割引券だ!!」


「え……」






(い、いらないよ。そんなの……)






顔がひきつった瞬間だった。
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