キミとネコとひなたぼっこと。~クールな彼の猫可愛がり方法~
……ダメ。ちゃんと私も今の気持ちを言葉にして伝えなきゃ。
涙をしっかりと拭い、深呼吸をして私は口を開く。
再びアルバムの中のコタロウに目線を落としていた先生に声を掛ける。
「……あの……っ」
「え?」
「せ、先生は……、間違ってない、と思いますっ!」
「!」
「先生の動物を思う気持ちは絶対に伝わると思います!あの男性にも……っ!先生は……素敵な獣医だと思うから、これからもコタロウのことを診ていって欲しいです。コタロウだって、絶対に先生のことが大好きだから!」
私は溢れる想いをぶつけるようにして虎谷先生に伝える。
拙い言葉しか言えないし、ちゃんと伝わっているかどうかもわからないけど、今私に言えることはちゃんと伝えたいと思った。
こんなに動物のことを想ってくれて、命を大切に思ってくれる獣医さんがいてくれて、世の中のペットは……そしてコタロウは本当に幸せだと、心からそう思うから。
虎谷先生の少し驚いたような表情と視線に耐えられなくて、俯いて太ももの上でぎゅっと拳を握って、目をつぶった時。
「……うん。ありがとう」
「!」
ぽんっと頭を撫でられて、はっと私は虎谷先生に目線を向けると、先生は柔らかい笑みを私に向けてくれていた。
その表情にドキドキと鼓動が速くなっていく。
……目が離せない。
先生のことをずっと見ていたい、もっと近付きたい、もっと先生のことを知りたい。
先生の辛いことも嬉しいことも全部知っていきたい。
できることなら、一緒に悩ませて欲しいし、喜びたい。
そう思った。
こんな時にはっきりと確信するなんてどうかと思うけど、この気持ちはやっぱり。
……虎谷先生のことが、好きなんだ。私。