キミとネコとひなたぼっこと。~クールな彼の猫可愛がり方法~
 
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「うそうそうそー!?本当にっ!?」

「ちょっ、声大きい!」

「だって!まさか美夜子が恋」

「璃世っ!もう、しーってば!」


ある休日、私はコタロウを連れて、璃世の家に遊びに来ていた。

ようやく璃世の悪阻(つわり)が治まったと、伊野局長に聞いたからだ。


璃世に会うのは半年振りくらいだった。

悪阻の時期に殆ど食べられなかったらしい璃世は、今ではすっかり食欲を取り戻したらしく、以前よりも少しふっくらとしていた。

そして以前には見られなかったお腹を撫でる姿が垣間見えて、本当に璃世は“お母さん”になるんだなぁと感慨深くなってしまう。

連れてきたコタロウは以前と変わらず伊野局長に警戒心を見せたけど、母親ネコのマサコちゃんに会わせるとすっかり警戒心はなくなったようだった。

……ただ、伊野局長が再び姿を現すと、一気にその警戒心を発揮していたけど。

コタロウの態度に局長はすっかり落ち込んでしまって、部屋の端っこで拗ねたように雑誌を読み始めてしまった。

そして、私はつい先日虎谷先生に対して芽生えた気持ちを、璃世に相談していた。

局長に聞かれると恥ずかしいからと、あえて局長が端っこに行ってしまってから話し始めたのに、璃世はそんな私の気持ちには構わず大きな声で反応するから、私は焦ってしまった。

 
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