絶対好きになるもんですか!
思わぬ落とし穴

〜御子田家〜

リムジンから降りると、玄関の扉が突然開いた。

「おかえりなさいっ!!セリナっ!!」

そこにいたのは長い髪をポニーテールで結った少女がいた。

「ただいま、愛」
「もうっ!!相変わらず冷たいんだからぁ!!」

この子は御子田愛。
私の従姉妹であり幼馴染で、学校も年も一緒。

「あっ!!さっき荷物届いたみたいだけど。」
「荷物???」

宅配便??
しかし私は最近何かを頼んだ覚えはない。

「きっと愛の家にじゃないかしら?」
「違うよ?《御子田瀬璃奈様》って宛名にもあったから」
「荷物は?」
「なんか玲奈様に頼まれたって、瀬里奈の隣の部屋に置いてったよ」

ますます意味がわからない。
すると愛が唐突に聞いてきた。

「セリナ、玲奈様の提案ってなんだったの??」
「え?それは……」




「ひとり暮らしの者同士で過ごすこと」




これが条件だったのだが……
愛にその話をすると、電球が頭の上に見えそうな感じで
閃いた、という顔をしていた。

「それってさ、あの荷物はその人のってことかもよ?」
「そうね」

まあ、予想はついていたから問題ない。
愛はそのあと帰っていき、私も安心しきっていた。
< 2 / 3 >

この作品をシェア

pagetop