向こう側
「…昨日?」

彼女いないのは知ってるけど。

「…覚えてないのな。そうかそうか」

まずい。なんだこの微笑みは。

目が笑ってない感じの彼が近づいてくる。

後ずさるあたし。

あぁ。もう壁だ。逃げられない。



ドンッ

遠藤さんが壁を叩く。

びくっとしてしまう。

「俺は昨日のことなしにはしないからな。


思い出せ。思い出せないなら…」


そういって、またあたしに深い口づけをしはじめた。

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