恋愛奮闘記

今日は日曜日。
お店はありがたいことに忙しい。
でも今日頑張ったら明日の月曜日はお休みだ。



「いつもキレイにしてくれてありがとうね、司ちゃん。娘にもいつも褒められるの。やっぱり司ちゃんにしてもらうのが1番だわあ」

「こちらこそありがとうございます、山本さん。また気になるところがあればいつでも相談しにいらしてくださいね!」

山本さんは私がアシスタントの頃からずっと来てくれている常連様。私達スタッフのことも自分の子供のように可愛がってくれる。
もうすぐ孫が産まれるらしいけど、年齢を感じさせないぐらいキレイで上品な方。

「今度娘も連れてくるからその時はお願いね。」

「はい、ぜひご一緒に来てください!私も会えるのを楽しみにしてます!」

嬉しい。自然と満面の笑みになってしまう。

「もう、本当に美人さんね司ちゃんは。お嫁にいくのも時間の問題だと思うけど、この店にずっといて欲しいわ。」

ば、爆弾を落とされた気分…
結婚どころか、もうしばらく相手もいないんですよ…

「山本さんぐらい魅力的になったら結婚出来ますかね?またキレイの秘訣教えてくださいよっ!」

「あらまあ、口が上手いんだから!じゃあまた来月に来るわね。どうもありがとう」



山本さんが晴れやかな表情で帰っていくのを見届ける。

はあ、今日ももうすぐ営業時間が終わる。帰ってなにしようかな…



「矢野お!」

「なんですか?橘さん」

「あんた今日の夜なにしてんのー」

「考え中ですけど…

「よっしゃ!久しぶりに飲みに行こ!あっ拒否権なしよ!あんたに聞きたいことが山積みなんだからね!」



…営業後の予定が決まりました。




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